■今までイヤな思いをさせられてきた義母を、私が介護しなきゃいけないの?
■正直、関わりたくなかったのに“嫁だから”と言われる…
「嫁だから義母の介護をするのが当然」
――そんな言葉に、こころの奥で強い拒否感を感じませんか?
イヤミや小言を言われ続けてきたのに、介護なんてできない
“うちの嫁だから”とざつに扱われ続けてきたのに、今さら面倒を見ろなんて納得できない
過去の言葉や態度がこころに刺さったまま、介護という現実に向きあうのは、誰にとってもつらいことです。
義母との関係は「本当の親子」とは違い、どうしても距離感や緊張感が残ります。
だからこそ、「介護したくない」という気持ちは、決してわがままではなく、積み重なった歴史から自然に湧きでる感情なのです。
この記事では、介護施設看護師のあづさが「義母の介護をしたくない」と感じる理由や、多くの嫁が抱える本音、そして心を壊さずに生きていくための方法についてお伝えします。
どうかひとりで悩まず、安心できるこたえを見つけてください。
あづさわたしも看護師としてたくさんのご家族と関わってきましたが、
家族のかたちもそれぞれです。
本当に関わりたくない、と関わりを拒否されてるかたもいらっしゃいました…
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“嫁だから当然”なんて、時代錯誤な重荷は下ろしていいんです
義母の介護が嫌きもちになる理由


義母の介護が嫌なきもちの理由を深堀りしてみましょう。
ずっと距離を置いてきた義母、なのに突然「嫁だから」
「正直、義母とはうまくいってこなかった」――そう感じている方は少なくありません。
お互いに距離を置いてきたのに、いざ介護が必要になった途端に「嫁なんだからお願いね」と言われる。
その一言に、心がざわつくのは当然です。
急に「嫁だから」で呼び戻されても、戸惑いや反発心が出てくるのはごく自然な感情です。
夫や義きょうだいは頼りにならず、私だけが矢面に立たされる
義母の介護が必要になったとき、夫や義きょうだいたちが動いてくれれば状況は変わるはずでした。
でも実際は「仕事が忙しいから」「遠方だから」と理由をつけて、矢面に立たされるのは嫁であるあなた。
介護の大変さも、不公平さや孤独感も、心をすり減らします。
「嫁だから」という一言で片付けられる現実は、理不尽そのもの なのです。
夫が無理解で協力しない(「妻の仕事」で片づけられる)
義母の介護が現実になったとき、最もつらいのは夫の無関心や他人事の態度です。
口では「手伝うよ」と言いながら、実際には「仕事が忙しい」「時間がない」と言い訳を重ね、具体的な行動にはつながらないことが少なくありません。
あるいは週に一度顔を出すだけで「俺はやってる」と満足してしまうような、形だけの協力に終わる場合もあります。
夫から「それは妻の役目だ」と一言で片づけられると、不公平感が募り、介護そのものよりもその扱われかたに心がすり減ってしまうのです。
「嫁だから当然」という空気に縛られないで


義母の介護は「嫁だから当然」なんでしょうか?いいえ、そうではありません。理由は下記の3つです。
介護を背負うのは「嫁の役目」ではない
介護は家族の問題であって、「嫁の役目」ではありません。
それなのに、日本の古い価値観では「嫁だから」という言葉で押しつけられることが多いのです。
けれど、今の時代は違います。
その価値観から自分を解放することが、まず第一歩になります。
義母との関係性で悩むのは自然なこと
「嫁姑」という関係は、そもそも複雑で微妙なものです。
どんなに努力しても「実の娘」にはなれないし、距離感があるのは当然です。
義母の介護を前に「どうしても気が重い」と思うのは、自然な感情です
悩む自分を責めるのではなく、その気持ちを認めてあげること が大切です。
「嫁だから」ではなく「人として無理しない」選択を
介護は「嫁だから」や「義務だから」ではなく、人としてできる範囲でするものです。
無理をすれば、心も体も壊れてしまいます。
あなたの人生やこころを犠牲にしてまで「嫁だから当然」に従う必要はないのです。
義母の介護を無理に背負うと起こるリスク


義母の介護を無理に背負うには3つのリスクがあります。
体力的な限界(腰・膝・夜間介助で心身を壊す)
50代になると、まだ若い気持ちでいても体は確実に変化しています。
義母の移動を支える、夜中に何度も起きてトイレ介助をする――。
これらは想像以上に体に負担をかけます。
腰や膝を痛めれば、自分が動けなくなり、結果的に家族に迷惑をかけることに。
介護で倒れてしまえば、本末転倒。あなた自身の生活が壊れてしまいます。
精神的な負担(感謝されない・嫁だから当たり前という扱い)
義母との関係がうまくいっていない場合、介護の現場は「ありがとう」ではなく「やって当たり前」という空気に包まれがちです。
その言葉や態度が、心をじわじわと追い詰めていきます。
そのストレスは、 イライラや孤独感、無力感となって蓄積し、気づいたときには心が折れてしまう ことも少なくありません。
介護そのものよりも、「感謝がない」「一人に押しつけられている」――この状況が一番つらいのです。
家庭への影響(夫婦関係や子どもへのしわ寄せ)
義母の介護を無理に抱え込むと、家庭内にも大きな影響が出ます。
夫が協力的でなければ「なんで私ばっかり?」という不満が積もり、夫婦関係に溝が生まれます。
さらに、あなたが疲れ果ててしまえば、子どもへの接し方も変わってしまいます。
あなたが無理をして壊れることは、家族全体を壊すことにつながる のです。
だからこそ、「私がやるしかない」と思い込まず、背負い込みすぎないことが何よりも大切です。
義母の介護を一人で抱え込まない方法


嫌な義母の介護を「嫁だから」とひとりで抱え込まない方法があります。
夫や家族に「役割を分担する」ことをあきらめない
「夫は頼りにならない」と最初から決めつけてしまうと、すべてを抱え込むことになります。
たとえ小さなことでも、夫や子どもに役割を分担してもらうことは可能です。
「私ひとりで背負わない」――そう決めて行動すれば、少しずつでも負担は減っていきます。
あきらめずに「一緒にやる」を求めることこそ、共倒れを防ぐ最善策です。
公的機関に相談して早めに情報収集
介護に直面する前に、地域包括支援センターなどの公的機関に相談しておくと安心です。
どんな制度が使えるのか、どこに頼れるのかを知っておくだけでも、精神的にもぐっと軽くなります。
最初に調べるのは「地域包括支援センター」
各市区町村に必ず設置されていて、介護や生活支援の総合窓口になっています。
- 市区町村の公式サイトで「地域包括支援センター」と検索
- 市役所に電話して「地域包括支援センターを教えてください」と聞く
- 役所では「高齢福祉課(介護保険課)」に問いあわせればOK
- 役所や公式サイトから最寄りの地域包括支援センターを確認
- 地域包括支援センターへ連絡
- ケアマネジャーと面談
- 必要に応じて介護保険サービスの利用を調整
在宅サービスを取りいれ「距離」を保つ
介護保険のサービスを利用すれば、訪問介護やデイサービスで負担を軽くすることができます。
直接的な介助をすべて背負うのではなく、サービスを間に入れることで「物理的な距離」だけでなく「心の距離」も保てるのです。
「全部自分でやらなきゃ」という思い込みを手放すことが、心を守る第一歩です。
訪問介護(ホームヘルパー)
掃除や買い物、食事づくりなど日常生活のサポートをしてくれます。
家に人が来てくれる安心感も大きいです。
訪問看護
医療的なケア(服薬管理、体調チェックなど)を看護師が行ってくれるので、「医療のことは任せられる」とこころ強いです。
デイサービス
日中に義母が施設に通うことで、あなたは趣味や買い物に時間を使えます。
義母にとってもリハビリや交流の場になるので一石二鳥。
ショートステイ
数日〜数週間、施設に預けられるサービスです。
「自分の体調が悪いとき」「旅行に行きたいとき」など、安心してリフレッシュできます。
施設という選択肢を前向きに考える
特養・老健・サ高住など、施設にはいくつか種類があります。
「介護を手放す=逃げ」ではなく、「義母にとって安心できる場所を選ぶ」という前向きな選択です。


義母の生活の質を守りつつ、自分の人生も守る――その両立は施設を活用することで実現できます。
- 特別養護老人ホーム(特養)
介護度が高いひとでも、生活全般の支援を受けられます。費用も比較的抑えられるのが特徴です。 - 介護老人保健施設(老健)
医療ケアやリハビリが充実しており、「在宅に戻るまでの一時利用」として利用できます。 - 有料老人ホーム
住宅型〜介護つきのホームまで幅広くあります。 - サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
まだ元気なうちから入れる住宅型の施設で、見守りや生活支援サービスを受けながら安心して暮らせます。
それぞれに特徴や費用の違いがあるので、まずは比較してみるのがおすすめです。


「でも、具体的にどう違うの?」と思ったかたは、こちらの記事▼▼で詳しく解説しています。


まとめ:義母の介護は「嫁だから」ではなく「あなたの人生基準で」
義母の介護に直面したとき、「嫁だからやるのが当然」と思わされることは本当に多いです。
けれど、それに縛られて心身を壊してしまっては、誰のためにもなりません。
👉 介護は“嫁の義務”ではなく、家族全員で支えるもの。
👉 無理しない選択をすることは、冷たいことではなく賢い生き方。
あなたの人生も大切にしながら、介護の形を選んでいいんです。
義母の介護に悩んでいる方は、まずは情報を集めてみませんか?
「介護したくない」と感じるのは、それだけあなたの心と体が悲鳴をあげている証拠。
そんなときは、一人で抱え込まずに 施設や介護サービスの選択肢 を調べてみることから始めてみましょう。
老人ホーム検索サイトを使えば、
- 費用の目安
- 施設の種類や特徴
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をまとめて確認でき、現実的な選択肢が見えてきます。
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