義父の介護したくない…50代嫁の本音と、一人で背負わない方法

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義父の介護、正直やりたくない…

夫は家のこと、何ひとつやってこなかったから、頼りにならない…

――そう思ってしまうのは、あなただけではありません。

50代になると、体力も気力も若い頃のようにはいきません。
そこに突然ふりかかる“義父の介護”。
考えただけで、こころが重くなるのは自然なことです。

この記事では、介護施設看護師のあづさが「義父の介護をしたくない」と感じる理由や、ひとりで抱えたときのリスク、介護をしなくてすむ方法についてお伝えします。

あづさ

看護師として多くの家族を見てきましたが、
「義父とはほぼ他人なのに…」という思いを抱えるかたは本当に多いです。
あなたが感じているしんどさは、決して弱さではありません

もし今、「どうしたらいいんだろう…」と少しでも心が揺れているなら、
まずは “選べる道がある” ことだけでも知っておいてください。
ひとりで背負わなくていい未来があります。

いま迷っているかたの多くが、
まず 近所にどんな施設があるのか を確認しています。
決める必要はありません。比べるだけで、気持ちが少し楽になります。

\気になるところだけ、調べられます

「いつでも逃げ道がある」と思えるだけで、心はだいぶ軽くなります

目次

義父の介護を考えただけで心が重くなる理由

義父の介護を考えただけで心が重くなる理由
義父の介護を考えただけで心が重くなる理由

義父の介護を考えただけでこころが重くなる理由は下記です。

ずっと「距離があった義父」、なのに突然「嫁だから」

義母がいなくなって、残された義父。
「誰が見るの?」となったときに、まっさきに矢印が向くのは“嫁”であるあなた。

でも、これまで義父と深い関わりがあったでしょうか
食卓を囲んだことはあっても、心を開いて話したことなんてない。
むしろ「距離があった」という人のほうが多いはずです。

そんな関係性のまま「介護よろしく」と言われても、戸惑って当たり前です

「なんで私が?」と感じるのは、ごく自然な感情です。

家事も育児もしてこなかった夫に期待できない

「夫が手伝ってくれれば…」と思っても、実際はどうでしょう。

長年、家事も育児もあなた任せだった夫。
「俺は仕事があるから」「男だから」と逃げてきた人に、
介護の協力を期待するのは難しい現実があります。

「どうせ私ひとりに押しつけられるんだろうな」そう思うのは当然です。

「嫁だからやるんでしょ?」という周囲の空気

義きょうだいや親戚からのひと言。
「嫁がみるのが当たり前でしょ」
その一言で、背中をドンと押されるような気持ちになる人もいます。

けれど、これは理屈ではなく“空気”で押しつけられているだけ。

嫁だから当然、なんていうのはただの昔の習慣にすぎません

「義父の介護をしたくない」と思うのは当たり前

「義父の介護をしたくない」と思うのは当たり前

「義父の介護をしたくない」と思うのは当たり前です。

冷たいわけじゃない、「関係性が薄い」だけ

義父と血がつながっているわけでもない。
日常を共にしてきたわけでもない。
だから「介護したくない」と思うのは冷たいからじゃなく、関係性が薄いから。

関係性が薄いからこそ、心が拒否するんです。

「義母とは家事のやり方や価値観で衝突したことがある」
――そんな経験を持つかたは多いですが、義父との関わりはそれ以上に薄いケースが少なくありません。

たとえば同居していなければ、義父と顔を合わせるのは法事やお正月などの親戚の集まりくらい。
長い結婚生活の中でも、深く会話したことがほとんどない人もいるでしょう。

そんな「ほぼ他人」に近い存在に対して、いきなり食事・排泄・入浴といった生活のすべてを支える役割を求められる…。

これは冷たいとか優しいとかの問題ではなく、関係性の積み重ねがなかったからこその自然な抵抗感なのです。

「介護なんてできる関係じゃない」と思うのは、あなたが人として当たり前に感じている正直な感情なのです。

夫と義父の関係まで背負う必要はない

義父の介護は、本来なら「実の息子」である夫が一番に向きあうべき問題です。
しかし現実には、夫も「父さんとは遊んでもらったこともない」「話したことも記憶にない」と関係性が薄いひとが多いです。

けれど考えてみてください。
義父と夫の親子関係は、あなたが築いたものではありません。

その距離感やわだかまりを「嫁だから」という理由だけで肩代わりする必要はまったくないのです。

もし夫が無関心であればこそ、逆に「これはあなたの父親の問題」と伝えることが大切です。

夫も関係性が薄いからといって、あなたまで全てを背負い込む必要はありません。
夫と義父の関係の尻ぬぐいまで、あなたが一人で抱えるのは必要はないのです。

「やりたくない」は心のSOS、罪悪感を持たなくていい

「義父の介護をしたくない」と思ったとき、多くの女性は「私って冷たい嫁なのかな」と自分を責めてしまいます。
ですが、その気持ちは“わがまま”でも“非情”でもありません。

むしろ、それはあなたの心が発しているSOSのサインです。

これまで家事や育児で走り続け、ようやく子育ても一区切りついた50代。
そんなタイミングで今度は義父の介護――となれば、心が「もうこれ以上は無理」と悲鳴をあげるのは当然です。

「やりたくない」という感情を無視して無理に頑張れば、体を壊したり、夫や家族に八つ当たりして家庭そのものが壊れてしまう危険もあります。
だからこそ、「やりたくない」という気持ちは悪ではなく、あなたを守る大切なブレーキです。

その声に耳を傾けることが、むしろ健全な生き方なのです。

義父の介護を一人で背負うリスク

義父の介護を無理に背負うリスク
義父の介護を一人で背負うリスク

義父の介護をひとりで背負うにはリスクがあります。

体力的に限界がくる(夜間介助・移動サポートは大きな負担)

義父の介護で最も大きな負担となるのが「体力」です。
夜中に何度もトイレに付き添ったり、ベッドから車椅子へ移動させたり――これは想像以上に体に堪えます。

とくに50代は、自分の体調も少しずつ変化してくる時期。

腰やヒザを痛めやすく、いったん故障してしまえば日常生活にまで影響が出てしまいます。

「気力でなんとかなる」と思って無理をすると、ある日突然ぎっくり腰になって介護どころか自分が動けなくなることも。

義父を支えるつもりが、自分の体を壊して倒れてしまう――それは決して珍しい話ではないのです。

精神的に追い詰められる(感謝がない・義父との距離感のなさ)

義父との関係は、義母ほど近くもなければ、実の親子のように甘えられるものではありません
にもかかわらず、食事や排泄など一番プライベートな部分にまで踏み込んで世話をするとなると、強いストレスがのしかかります。

それに加えて、義父から「ありがとう」の一言もなかったり、逆に不満や小言を言われたりすれば、気持ちはますます追い詰められます。

「私はなんのためにやってるの?」という虚しさや怒りが積み重なり、心がどんどん疲弊していくのです。

これは単なる“わがまま”ではなく、距離感の薄い相手の介護を押しつけられること自体が不自然だから。
感情が摩耗してしまうのは当然のことなのです。

義父世代に根強い“男は黙って、女がやるもの”の価値観


義父の年代には、「男は働き、女は家庭と介護」という考えかたが当たり前のように染みついています。
だからこそ、介護の場面でも「嫁がやって当然」「女が世話をするのが普通」という意識が根深く残っているのです。

でも、その価値観は時代遅れ。
あなたが「しんどい」と感じるのは、義父の介護そのものだけでなく、“やって当たり前”と扱われる理不尽さにもあるのです。

家庭に悪い影響(夫婦関係や自分の老後設計まで壊れる)

義父の介護をひとりで背負えば、当然ながら自分の家庭にも影響が出ます。
介護に時間を取られて夫や子どもとのコミュニケーションが減り、夫婦仲がぎくしゃくすることも。

さらに、介護で仕事を減らしたり辞めたりすれば、家計や老後資金にも直結します。
「自分の将来のために貯めてきたお金や時間が、すべて義父の介護に吸い取られていく」
――そう考えると、やりきれない気持ちになりますよね。

介護は「家族を支えること」ではありますが、その重さが家庭そのものを壊してしまうリスクも抱えています。

だからこそ、「一人で背負わない」と決めることが、あなた自身の人生を守る第一歩になるのです。

義父の介護を自分ひとりでやらない方法

義父の介護を自分一人でやらない方法
義父の介護を自分ひとりでやらない方法

義父の介護を「自分一人でやらない」方法はあります!

夫に「役割を分担する」ことをあきらめない

介護は「嫁の仕事」ではなく「家族全員の問題」です。
無口な夫にも、はっきり「あなたのお父さんでしょ」と伝える必要があります。

「私ひとりで背負わない」――そう決めて行動すれば、少しずつでも負担は減っていきます。
あきらめずに「一緒にやる」を求めることこそ、介護倒れを防ぐ最善策です。

公的機関に相談して早めに情報収集

介護に直面する前に、地域包括支援センターなどの公的機関に相談しておくと安心です。
どんな制度が使えるのか、どこに頼れるのかを知っておくだけでも、精神的にもぐっと軽くなります。

最初に調べるのは「地域包括支援センター」
各市区町村に必ず設置されていて、介護や生活支援の総合窓口になっています。

「地域包括支援センター」の調べ方
  • 市区町村の公式サイトで「地域包括支援センター」と検索
  • 市役所に電話して「地域包括支援センターを教えてください」と聞く
  • 役所では「高齢福祉課(介護保険課)」に問いあわせればOK
相談の流れ
  • 役所や公式サイトから最寄りの地域包括支援センターを確認
  • 地域包括支援センターへ連絡
  • ケアマネジャーと面談
  • 必要に応じて介護保険サービスの利用を調整

在宅サービスを取りいれ「距離」を保つ

介護保険のサービスを利用すれば、訪問介護やデイサービスで負担を軽くすることができます。
直接的な介助をすべて背負うのではなく、サービスを間に入れることで「物理的な距離」だけでなく「心の距離」も保てるのです。

「全部自分でやらなきゃ」という思い込みを手放すことが、心を守る第一歩です。

在宅サービスの種類

訪問介護(ホームヘルパー)
 掃除や買い物、食事づくりなど日常生活のサポートをしてくれます。
 家に人が来てくれる安心感も大きいです。

訪問看護
 医療的なケア(服薬管理、体調チェックなど)を看護師が行ってくれるので、「医療のことは任せられる」とこころ強いです。

デイサービス
 日中に義父が施設に通うことで、あなたは趣味や買い物に時間を使えます。
 義父にとってもリハビリや交流の場になるので一石二鳥。

ショートステイ
 数日〜数週間、施設に預けられるサービスです。
 「自分の体調が悪いとき」「旅行に行きたいとき」など、安心してリフレッシュできます。

施設という選択肢を前向きに考える

特養・老健・サ高住など、施設にはいくつか種類があります。
「介護を手放す=逃げ」ではなく、「義父にとって安心できる場所を選ぶ」という前向きな選択です。

義父の生活の質を守りつつ、自分の人生も守る――その両立は施設を活用することで実現できます。

施設にはいくつか種類があります
  • 特別養護老人ホーム(特養)
    介護度が高いひとでも、生活全般の支援を受けられます。費用も比較的抑えられるのが特徴です。
  • 介護老人保健施設(老健)
     医療ケアやリハビリが充実しており、「在宅に戻るまでの一時利用」として利用できます。
  • 有料老人ホーム
     住宅型〜介護つきのホームまで幅広くあります。
  • サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
     比較的廉価な住宅型の施設がおおく、見守りや生活支援サービスを受けながら安心して暮らせます。

それぞれに特徴や費用の違いがあるので、まずは比較してみるのがおすすめです。

介護度別 施設 費用 比較
出典:ぬくもりライフナビ

「でも、具体的にどう違うの?」と思ったかたは、こちらの記事▼▼で詳しく解説しています。

まとめ:義父の介護は「嫁だから」ではなく「自分の人生基準で」

義父の介護を「やりたくない」と思うのは、冷たいのではなく自然な感情です。
無理に背負えば、体もこころも壊れ、夫婦関係や自分の老後まで崩れてしまいます。

だからこそ大切なのは、「一人で抱え込まない」こと
夫に役割を分担させる、公的サービスを利用する、施設を選択肢に入れる。
どれも「逃げ」ではなく、家族を守るための賢い判断です。

そして、今は老人ホーム・介護施設の検索サイトがあります。
費用や条件を入力すれば、自分の地域で利用できる施設をすぐに探せます。

👉 「義父の介護をどうしたらいいか」で悩んでいるなら、まずは情報を集めることから始めてみませんか?

老人ホーム検索サイトを調べました/

“あなたの時間”を守ることが、介護を続ける力になります

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この記事を書いた人

施設看護師。
現場にいる看護師目線で介護のお悩みの解決や、シニアの住まいの選び方を発信してます。

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