親の介護したくない。60代にもなって、こんなこと思うの酷い?

当ページのリンクには広告が含まれています。

親の介護、正直やりたくない…

親と素直に向きあえないから無理…

「親の介護をしたくない」──そう思ってしまった自分を責めていませんか?
60代になると、心も体も、もう限界に近づいている人が少なくありません。

子どもの独立、体力の衰え、持病や通院。
「自分の老後が不安になってきた」という時期に、親の介護まで重なれば、疲れきって当然です。

でも、“介護をしたくない”と思うのは冷たいことではなく、自然な人間の反応です。

この記事では、施設看護師のあづさが、なぜ60代で「親の介護をしたくない」と思うのか、介護は誰でもできるわけじゃないその理由、ひとりで介護を抱え込まない解決方法を解説してます。

あづさ

「親の介護をしたくない」と思うのは、冷たいからじゃありません
——それだけ、長く頑張ってきた証です

施設入居が気になってきているかたは、老人ホーム検索サイトで情報を集めてみるのもひとつの方法です。

老人ホーム検索サイトとは?

「老人ホーム検索サイト」は、全国の老人ホームや介護施設の情報を、インターネット上でまとめて検索・比較できる便利なサービスです。

専門スタッフに電話メールで無料相談もできます。

自宅にいながら、「どんな施設があるのか?」「費用はいくら?」「介護が必要になったらどうすれば?」といった気になるポイントを、スマホやパソコンでゆっくり調べることができます。

いまは“情報を知るだけ”でも立派な一歩です

老人ホーム検索サイトを調べました

過去の関係性にしこりがある人の介護は大変です…

目次

親の介護をしたくない理由

親の介護をしたくない理由
親の介護をしたくない理由

60代にもなって親の介護をしたくないと思ってしまう理由は下記の4つです。

親との関係が良くなかったから——60代になっても許せない思い

60代になっても、「親と素直に向きあえない」と感じる人は多いです。
それは冷たいからではなく、長年の心の傷や確執があるからです。

親が厳しかった、支配的だった、あるいは無関心だった——。
そんな過去を持つ人ほど、「介護しても感謝されない」「否定される」といった関係を今も引きずっています。

実際、80〜90代になっても“支配的な態度”をとる親も少なくありません。
「ありがとう」ではなく「なんで来るのが遅いの」「あれをやれ」と命令口調になってしまう。
介護している側としては、「感謝もされないのに、なんで私ばかり」と心がすり減ってしまいます。

介護は、過去のわだかまりを呼び覚ます場面でもあります。
「認めてもらえなかった」「愛されなかった」——
そんな思いを抱えたまま親の介護をするのは、誰だって優しくなんてできません。

さらに、介護が進むと“親子の立場逆転”が起こります。

親は「まだ親でいたい」と思い、子は「もう介護のお世話が必要」と感じる。
そのすれ違いが、ぶつかりを生んでしまうのです。

だから「親の介護をしたくない」と思うのは、決して冷たさではなく、人として自然な葛藤なのです。

自分の体力・気力が限界に近い

60代になると、「親の介護」は“気力”ではなく“体力”の問題になってきます。
腰や膝の痛み、持病の薬、通院の予定……。
若いころのように無理がきかず、「自分の身を守るだけで精一杯」という日もあるでしょう。

それでも親の介護は待ってくれません。

「行かなきゃ」「見なきゃ」「やらなきゃ」という責任感に追われて、自分の健康が後回しになる人がほとんどです。

でも、あなたの体はもう“フル稼働”のままではもたないのです。
疲れを感じるのは「わがまま」ではなく、「人として自然なサイン」。
そのサインに気づかずに我慢し続けると、介護だけでなくあなた自身の生活が壊れてしまいます

「もうこれ以上がんばれない」という人生の疲れ

60代は、これまでの人生で“誰かのために生きてきた時間”が圧倒的に長い世代。
子育て、仕事、家事、親戚づきあい。
自分のことより家族を優先し続けてきたからこそ、今になってこう思うのです。

「もう、これ以上頑張れない」
「これからは、自分の時間を生きたい」

それは、怠けではなく「自然な欲求」です。
むしろ、長年頑張ってきたからこそ出てくる“正直な本音”です。

ですが、「親を介護したくない」と言うと、冷たい人だと責められる。
「親不孝だ」「育ててもらったのに」と言われる。

だから誰にも言えず、心の中にしまいこんでしまう人が多いのです。

でも、心の底で「もう無理」と思っているのに、それを押し殺して介護を続けることは、誰のためにもなりません。

「介護は終わりの見えないトンネル」という恐怖

60代が最も恐れるのは、“介護がいつ終わるかわからない”こと。
たとえ親の年齢が90代でも、「あと何年続くか」は誰にもわかりません。
介護が5年続く人もいれば、10年以上になる人もいます。

しかも、その間に自分も70代、80代と歳をとっていく。
「終わらない介護」という現実は、まるで出口のないトンネルのようです。

“いつまで頑張ればいいのか”が見えないと、どんなに優しい人でも心が折れてしまいます

介護は「努力」ではなく「仕組み」で支えるもの。
ひとりの根性で続けるものではありません
そのことを忘れないでください。

現役看護師が解説!介護は“誰でもできる”わけじゃない理由

現役看護師が解説!介護は“誰でもできる”わけじゃない理由
現役看護師が解説!介護は“誰でもできる”わけじゃない理由

わたしが施設看護師として働いてるなかで、介護は“誰にでもできる”わけじゃないと感じてました。その理由を説明します。

介護は「愛情」だけでは続けられない

「家族なんだから」「愛情があればできる」と言われがちな介護。

でも、施設看護師として現場にいると、それだけでは続けられない現実を何度も見てきました。

介護は“気持ち”だけでなく、“体力と知識”が必要な仕事です。

夜中のトイレ介助、体位変換、薬の管理、誤嚥予防——。
どれも慣れない人には神経をすり減らす作業です

愛情があるからこそ頑張れるけれど、愛情だけでは「続ける力」にはならない

施設の現場で感じた現実です。

プロは「交代制」だから、続けられる

施設では、夜勤でもスタッフが交代で仮眠をとり、シフト制で働きます

「今日はもう限界だな」と思っても、次の担当が来てくれるからリセットできる。

でも、家族介護には“交代”がありません

夜中のトイレ介助も、食事の世話も、全部自分。

報酬も、感謝の言葉もないまま、ただ続けるしかない。

それは、プロよりもずっと過酷な状況です

だから「しんどい」と感じるのは、弱さではなく“当然”。

プロが交代でやることを、ひとりで抱えている」――その現実をまず認めてほしいです。

介護は“マニュアル通り”ではできない——だからこそチームで支えている

介護といっても、症状のあらわれ方や進行のしかたは人それぞれ。

その日の体調や気分によって、対応がまったく変わることもあります。

現場の介護職でも、「昨日はうまくいったのに、今日は通じない」ということはよくあります。

プロでさえ試行錯誤しながら対応しています

ただ、それが続けられるのは、チームで支えあえる環境があるから。

一人がチャレンジしたら、もう一人が引き継ぐ。

その仕組みがあるからこそ、利用者にも穏やかにそして最適な方法で対応することができるのです。

家庭介護では、すべて一人で担うことになります

どんなに優しい人でも、限界を感じて当然です。

あづさ

だからこそ、「プロに頼る」ことで、自分と相手、どちらの尊厳も守れます

子どもが親の介護をやって当然ではない

子どもが親の介護をやって当然ではない
子どもが親の介護をやって当然ではない

今は子どもが親の介護をして当然、という時代ではないです。

「親の老後は子が支える」時代ではなくなった

一昔前は「親の面倒は子がみる」が当たり前でした。
けれど今は、介護保険制度が整い、在宅・施設・訪問と、社会で支える時代になっています。

つまり、「子どもが介護を全部になう」ことを前提にしていない社会です。
それでも、「やっぱり子どもが見るべきだ」と自分を責めてしまう人は多いです。

でも思い出してください。
あなたが子育てや仕事をしてきたとき、誰かが支えてくれたからこそ頑張れたはず。
介護も同じです。
「支えられる側」になっていい。頼っていい。それが今の介護のかたちです。

親の人生と子の人生は別

「親が育ててくれたから、最後まで面倒を見なきゃ」
そう思う人は優しい人です。
でも、親の人生と子の人生は、それぞれに別の人生です。

“恩返し”のために自分の生活を犠牲にすることが、本当に親の望むことなのでしょうか?
多くの親は「無理しなくていい」「元気でいてくれればそれでいい」と言うものです。

「自分の生活を守る」ことも、「プロに任せて見守る」ことも、どちらも“親を想うかたち”です。

自分の老後を守ることも「親孝行」

介護は、体力・時間・お金・心を消耗します。
だからこそ、自分を守ることも立派な“介護力”のひとつ

無理して倒れたら、今度はあなたが介護される側になってしまいます。
そうなったら、親ごさんが困ります。

あなたが元気でいること、笑顔でいられること——
それが、最も現実的で、持続可能な“親孝行”なのです。

親の介護はしたくない

そう思ったら、老人ホーム検索サイトで、施設の選択肢を調べてみてください。

介護施設は“家族を手放す場所”ではなく、“家族を支える場所”です。

費用や距離、医療体制などを比較できるだけでなく、専門スタッフに無料で相談できるので、「何から始めたらいいか分からない」という方にもおすすめです。

いまは“情報を知るだけ”でも立派な一歩です

老人ホーム検索サイトを調べました

自分の老後を守ることも「親孝行」のひとつです

親の介護を自分で抱え込まないための3つの選択肢

介護を自分で抱え込まない3つの選択肢・公的機関で相談・介護サービス・施設に入所
親の介護を自分で抱え込まないための3つの選択肢

親の介護は「自分だけで背負わなければいけない」と思い込む人が多いですが、実際にはさまざまなサポートがあります。ここでは代表的な3つの選択肢をご紹介します。

公的機関で相談する

介護保険サービスを利用するには、地域包括支援センターやケアマネジャーへの相談が第一歩です。
専門家に相談することで、どのサービスを使えば自分の生活と両立できるかが明確になります。

最初に調べるのは「地域包括支援センター」

  • 設置場所:各市区町村に必ずあります。
  • 調べ方
    • 市区町村の公式サイト → 「地域包括支援センター」で検索
    • 役所に電話して「地域包括支援センターを教えてください」と聞く
    • 厚生労働省のサイトや都道府県の福祉課のページから一覧にリンクされていることも多い
市町村役所に聞くならここ
  • 高齢福祉課(長寿課・介護福祉課など名称は自治体によって異なる)
    → 介護保険や高齢者支援を担当している課です。
  • ここで「介護保険の利用を検討している」「地域包括支援センターを紹介してほしい」と伝えれば、最寄りの窓口を教えてもらえます。
相談の流れ
  • 役所や公式サイトから最寄りの地域包括支援センターを確認
  • 地域包括支援センターへ連絡
  • ケアマネジャーと面談
  • 必要に応じて介護保険サービスの利用を調整

在宅介護サービスを利用する

デイサービスや訪問介護を利用することで、自宅にいながらプロのケアを受けられます。
「日中だけ預けたい」「週に数回だけ利用したい」といった使いかたもできます。

在宅サービスの種類

訪問介護(ホームヘルパー)
 掃除や買い物、食事づくりなど日常生活のサポートをしてくれます。
 家に人が来てくれる安心感も大きいです。

訪問看護
 医療的なケア(服薬管理、体調チェックなど)を看護師が行ってくれるので、「医療のことは任せられる」とこころ強いです。

デイサービス
 日中に親が施設に通うことで、あなたは趣味や買い物に時間を使えます。
 親にとってもリハビリや交流の場になるので一石二鳥。

ショートステイ
 数日〜数週間、施設に預けられるサービスです。
 「自分の体調が悪いとき」「旅行に行きたいとき」など、安心してリフレッシュできます。

施設にお願いする(老人ホーム・特養など)

介護度が高くなるほど、家族だけでの対応は難しくなります。
施設に入所してもらうことは「逃げ」ではなく、親の安全と生活の質を守るための前向きな選択です。

特養・老健・サ高住など、親にあった環境を選ぶことで安心が得られます。

施設にはいくつか種類があります
  • 特別養護老人ホーム(特養)
    介護度が高いひとでも、生活全般の支援を受けられます。費用も比較的抑えられるのが特徴です。
  • 介護老人保健施設(老健)
     医療ケアやリハビリが充実しており、「在宅に戻るまでの一時利用」として利用できます。
  • 有料老人ホーム
     住宅型〜介護つきのホームまで幅広くあります。
  • サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
     比較的廉価な住宅型の施設がおおく、見守りや生活支援サービスを受けながら安心して暮らせます。

それぞれに特徴や費用の違いがあるので、まずは比較してみるのがおすすめです。

介護度別 施設 費用 比較
出典:ぬくもりライフナビ

「でも、具体的にどう違うの?」と思ったかたは、こちらの記事▼▼で詳しく解説しています。

まとめ:介護を「自分ひとりの責任」にしないでいい

「親の介護をしたくない」と感じるのは、冷たいからではなく、心も体も限界を迎えているサインです。
これまで家族や社会のために頑張ってきたあなたが、「もう無理」と感じるのは自然なこと。

介護は“愛情”だけで続けられるものではなく、“仕組みとチーム”で支えるものです。
今は「子が介護して当然」の時代ではありません。施設や在宅サービス、地域の支援など、あなたを助ける仕組みが整っています。

まずは、老人ホーム検索サイトをのぞいてみてください。
「頼る」という選択は、逃げではなく、あなたと親の両方を守る“優しい介護”の第一歩です。

いまは“情報を知るだけ”でも立派な一歩です

老人ホーム検索サイトを調べました

“頑張りすぎない介護”の第一歩を、ここから

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

施設看護師。
現場にいる看護師目線で介護のお悩みの解決や、シニアの住まいの選び方を発信してます。

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次